中学数学 単元解説
中学数学は、大きく「代数・解析分野=計算系」、「幾何分野=図形」、「確率統計分野」の3ジャンルに分けられるので、それぞれについて説明していきます。
※難易度は、学習内容の抽象度、必要となる前提知識、つまずきやすさなどを踏まえたAstra独自の目安です。実際の得意・不得意には個人差があります。
[Ⅰ]代数・解析分野
1. 正の数/負の数 中1 難易度★★
中学校に入って最初に習う単元で、ここで初めて「マイナスの数」という概念が登場します。
「マイナス×マイナス=プラス」という性質に慣れるまでに時間がかかると思います。
2. 文字式の計算 中1 難易度★★
小学校で〇や△などで表現していたものを、本格的に式として扱っていくことになります。文字を含んだものと数字だけのものをしっかり区別して計算することに慣れていく必要があります。
3.1次方程式 中1 難易度★★★
答えが分からない問題を式を使って解き明かしていく「方程式」のはじめの一歩です。基本的な方針は、「左をxだけにするように、余計なものをそぎ落としていく」というもので、この方針をしっかり理解していないと、「移項」で躓いてしまいます。中1の数学の最初の山場です。
4. 比例/反比例 中1 難易度★★★
小学校でも習った比例と反比例を、文字式を通じて本格的に学んでいきます。今後高校以降でもお世話になる「関数」の最も単純な例であり、ここで関数の扱い方を始めて学んでいくことになります。
この段階で、比例定数の求め方、グラフの書き方など、関数のお作法をしっかり理解しておくようにしましょう。
また、中学校の理科(特に物理と化学)に登場する計算問題は、ほとんどがこの比例・反比例に基づいた計算になるので、その意味でもしっかり理解しないといけません。
5. 単項式・同類項・多項式の計算 中2 難易度★
中1の「文字式の計算」から一段階レベルアップし、文字を2種類以上含んだ文字式の計算の練習です。中1の内容が理解できていれば、特に難しいポイントはないと思います。
6. 連立方程式 中2 難易度★★★★
未知数が2個ある時に、式2つを組み合わせて解いていく方程式です。
大元の方針は実は、「片方の文字を消して、文字が1種類だけの方程式に帰着させること」だけです。この根っこをしっかり理解しているか否かで、解けるようになるかの明暗が大きく分かれます。
ここでは、文章題も本格的に登場しますが、「何をx,yとするか?」という方針をしっかり立てて、文章を方程式に上手く翻訳する力が必要となります。ここで躓く子が非常に多いので、考え方からしっかり定着させる指導をしていきます。
7.1次関数 中2 難易度★★★★★
中1で習った「比例」をもう1段階レベルアップさせた関数です。グラフの読み取り方、比例定数の求め方、文章から数式への翻訳など、ここまでの積み上げの総決算と言える単元で、中2数学の最大の難所その1です。
さらに、「変域」という概念も初登場し、ここの本質的な理解がきちんとできるかが今後の「関数」の明暗を大きく分けます。Astraでは、その部分をしっかり指導していきます。
8. 式の展開/因数分解 中3 難易度★★★
掛け算の形になっている式を足し算の形にばらす「展開」と、その逆である「因数分解」を学びます。
「展開」の方はワンパターンの方法なので難しくありませんが、「因数分解」の方はどの方法で考えるべきかの見極めからして難しく、経験が必要となってきます。
9. 平方根 中3 難易度★★★★
ここでいよいよ「ルート」が初登場します。
特に子供たちが苦戦しがちなのは、「ルートの中身を軽くする」計算であり、中1で習った「素因数分解」をしっかり行って、どの数がルートの外に出せるのかをきちんと考える必要があります。
10.2次方程式 中3 難易度★★★★
今まで出てきた方程式は全て1次式でしたが、ここでバージョンアップさせた「2次式」の方程式について扱います。1つの方程式から2個答えが出てくる(あるいは答えが出てこない)、という感覚に最初は戸惑うと思います。
中学では、基本的に2次の係数が1の場合を扱い因数分解で解くパターンがほとんどですが、万能の特効薬として「解の公式」も習います。呪文のように難解な公式ですが、だからこそ可能であれば1度は自分で導出できるようになることが望ましいです。この「解の公式」は、高校以降大活躍していきます。
11.2次関数 中3 難易度★★★★
中学数学の代数・解析分野の大トリを飾る単元です。中2で習った1次関数とは異なり2次式を含んだ関数が2次関数であり、その最も単純な「2次の項しかない」場合を中学では学びます。
(1次の項や定数項も含んだ一般的な2次関数については高校で学びます)
「変化の割合が一定じゃない」「減少する部分と増加する部分の両方がある」というのが、1次関数と大きく異なる点です。1次関数の時点で理解が浅い状態だと、この違いに対応できず躓いてしまいます。特に、「変域」については要注意です。
[Ⅱ]幾何分野
1. 平面図形の基礎(直線/線分、円/扇形)中1 難易度★
小学校の時に登場した図形の概念のおさらいがメインの単元です。「直線」と「線分」の使い分けが初登場します。
2. 作図 中1 難易度★★★★
指定された図形を「定規とコンパス」だけで描く方法を学びます。中1で習う時点では背景まで習わないため、なぜその方法で上手くいくかが分からず、方針立てにも苦戦すること必至です。いわば、中2で習う「三角形の合同条件」の伏線とも呼べる単元であり、種明かしはそこで行われます。
Astraでは、作図がうまくいく背景まで、先取り指導していきます。
3. 空間図形の基礎(直線の配置、柱体、錐体、球、正多面体)中1 難易度★★
こちらも基本的には小学校の復習の側面が強い単元ですが、空間内の直線の配置、特に「ねじれの位置」のイメージがし辛い子が少なくないと思います。Astraでは可能な限りわかりやすく解説指導していきます。
なお、体積や表面積の公式は中学時点では覚えてもらうしかないわけですが、この伏線は高校生の範囲も後半で登場する「積分」を学ぶことでようやく回収されることになります。
4. 平行線の性質(同位角/錯角)中2 難易度★★
平行線にまつわる性質を学びます。この辺りから、補助線を引いてパズルのように辺の長さや角度の大きさを調べていく図形問題の王道になっていきます。
5. 三角形・四角形の性質 中2 難易度★★
直角三角形、二等辺三角形、正三角形、台形、平行四辺形、ひし形、長方形などの性質を学んでいきます。
6. 三角形の合同条件 中2 難易度★★
三角形が同じ形状とサイズ(=合同)になるための3種類の条件を学びます。実際に三角形を作ろうとすると直感的に理解しやすくなります。また、ここで中1で習った「作図」がどうしてうまくいくかの伏線回収がなされるので、じっくり振り返ってみて下さい。
7. 図形の証明 中2 難易度★★★★★
ここまで習ってきた図形の性質をフル動員して、「その図形の性質が成り立つ理由」を論理立てて説明していくのがこの単元で、中2数学最大の難所その2です。
図形に限った話ではありませんが、「証明」の大まかな方針は、「結論から逆算して、必要な情報をかき集める」になります。その手掛かりこそがここまで学んできた図形の性質たちなのです。いきなり文章を書こうとせず、まずは結論に必要な情報を引っ張ってくる練習をしっかりすることが大切です。
8. 相似 中3 難易度★★
中2で学んだ「合同」から少し条件を緩くして、同じ形状だがサイズが違うというのが「相似」です。合同と似ている概念なので、中2の「合同条件」を理解できていれば、「相似条件」は難なく理解できるはずです。
ただし、相似な図形が少々見つけにくいこと、相似比・面積比・体積比の違いが初学だと分かりにくいことが難点です。
実は、中1の理科で習う「レンズ」の問題は、相似の知識があるとスムーズに理解できるようになります。
9. 円周角の定理 中3 難易度★★★
今までは三角形や四角形がメインでしたが、ここで円が登場人物として加わり、円の持つ性質を学ぶことになります。中学校ではそのうちの一つ「円周角の定理」に焦点を当てていきます。どの角度とどの角度が等しいかの見極めがとても大事になってきます。
10. 三平方の定理 中3 難易度★★★
直角三角形の辺の長さに関する重要な定理であり、図形の長さを調べるときに最強クラスの武器となるのみならず、高校で学ぶ「三角比」の根幹をなす定理となります。
代数分野で習った「平方根」がバンバン登場するので、この単元に入る前にしっかり復習しておきましょう。
11. 平面図形・空間図形の計量 中3 難易度★★★★★★
三平方の定理や各種図形の性質をフル活用して、平面図形のみならず空間図形に関わる長さ・角度・面積・体積などを計算していきます。
空間認識能力や図形のセンス(補助線をどう引くか、等しい長さや角度に気付けるかどうかなど)がどうしても必要になってくるので、中学数学のラスボスといって差し支えない難単元です。例年の高校入試でもこの単元の問題は軒並み正答率が一桁%台となってしまうことが、この単元の困難さを雄弁に物語っています。
中学校までの図形問題はこのようにセンスのいる難問になりやすいのですが、それはまだまだ使える道具が少ないからです。高校以降では、センスを使わなくても機械的に図形問題を解けるようになる武器(三角比、代数幾何、ベクトル、微分積分など)をいくつも学ぶことになります。
[Ⅲ]確率統計分野
1. 度数分布・ヒストグラム 中1 難易度★★
ある範囲のデータがいくつ、あるいはどんな割合で入っているかを整理する手法を学んでいきます。お作法さえ知ってしまえば特に難しい場面はありませんが、小学校の「割合」の理解が不十分だと躓くかもしれません。
2. 平均値・最頻値・中央値・四分位数 中2 難易度★★★
たくさんあるデータを、どう代表させて語るかについて学びます。平均値と最頻値はイメージしやすい一方、中央値や四分位数の計算が少々煩雑です。後続の箱ひげ線図の基礎となります。
3. 箱ひげ線図 中2 難易度★★★★
データの分布の仕方を、中央値や四分位数を基に簡易的に図にしたものが箱ひげ線図です。
入試問題では箱ひげ線図の読み取りに関する問題が頻出しますが、箱ひげ線図で語れることと語れないことをしっかり理解しておかないと太刀打ちができず厳しいでしょう。
なお、この箱ひげ線図については高校で再度登場し学び直すことになります。
4. 場合の数 中2 難易度★★
「○○になるのは何通りか?」を数える単元です。極端な話、力ずくでカウントしきればいいわけですが、少しでも楽をできるコツ(樹形図や表)を学ぶというのが主眼です。
高校以降ではより効率的な数え方をいくつも学びますが、変に楽をしようとするとかえって堪えられなくなるので、愚直に力づくでも数え切ることを是非とも恐れないようになって欲しいと思います。
5. 確率 中2 難易度★★
場合の数をベースに、「○○という現象がどのくらい起こりやすいか」を計算するのが確率です。中学の範囲であれば、場合の数が正しく数えられるようになれば、大きな障害なく確率を計算できると思います。
こちらもより深い内容は高校で学ぶことになります。
6. 標本調査 中3 難易度★
確率を実際の統計に結びつける初歩を学ぶわけですが、確率をしっかりできていれば難なくクリアできる単元だと思います。深い内容は高校の「統計」で学びます。
[Ⅳ]その他
1. 素因数分解 中1 難易度★★
中1も割と序盤に登場する単元です。整数を素数の掛け算に分解する作業ですが、実はとても奥が深い単元です。
素因数分解から、最小公倍数・最大公約数、といった整数ならではの概念が派生していき、中学範囲ではルートの計算で大いに役立ちます。
整数にまつわる分野は中学ではこれっきりであり、高校にて本格的に学ぶことになります。




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